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更新履歴と暴言を吐いて屁理屈を言うブログ
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 昨日の夜辺りから激しい頭痛に襲われていました。一応鎮痛剤を飲んだのですが、これがまた申し訳程度の効果でがっくり。
 まさかなあと思いつつ、昼に風邪薬を飲んだんです。
 ええ、ドンピシャですよ。
 なんかの冗談のように頭痛は消滅しやがりました。なんなの。もうシロート判断はいけないねえ。大体鎮痛剤より風邪薬のほうが副作用がおいしい(強烈に眠くなる)。
 今後は先に風邪薬を飲むことにしよう。
 しかしまた風邪か。雨のせいかな。

 ハルヒシリーズを友達から借りてまして、念願の消失を読みました。
 なんていうかさ、悲しいし、寂しいお話だなーと思いました。んでちょっとほっとしたのが、長門はbeリース(って言ったら変なんだけど)じゃないんですね。そこがいいなって思いました。
 私はリースに対して、感情に振り回されてほしくないという勝手な願望を押し付けています。
 けど、長門はそうしなくていいんだなーって思いました。いや使命じゃないんだからそんなことしなくていいんだけど。
 なんていうのかな。beリースはぽんと与えられてだけど、長門は徐々に徐々に、なんですよね。それこそ彼女の名前の通り、雪みたいに積もっていく。
 それがね、何か嬉しいんです。
 それと、鶴屋さん。やはり私の目に狂いはなかった。この人はとてもいい人だ。私好みで、そしていい人。


 さて、やよ先輩の小話は続きに。




 一ヶ月くらい経てば、生徒会ってイベントがないとそんなやることがないと言うことが判る。そりゃあそれぞれの委員会(生活とか文化とかあるじゃん)を運営するための指示とかなんとかあるけど、そんくらい。
 だから私は各部活を見回ることにした。んで、生徒会で出来ることを探そうというわけだ。暇つぶしにはもってこいだ。何より人の役に立つのだ。一石二鳥じゃないか。私の思い付きを洋子は私の顔を見ただけで判ったらしく、口元を皮肉にゆがませていた。ええい、このひねくれっ子め。親の顔が見たいから、帰りによって行こう。

 私は生徒会室を後にすると、科学室に向かった。甘いものが食べたいからである。うちの学校はまだ給食というありがたい昼食があるので、お弁当と一緒にこっそり堂々とお菓子を持ってくるという非道なまねは出来んのだ。でも教科書にマンガや小説を混ぜて持ってこれるので、休み時間なんかに読書に励む生徒もいる。洋子とかね。キョンくんは真面目なのでパズル雑誌で一生懸命解いている。
 私は科学室の扉をノックしてから入った。今日も鼈甲飴を作っていた。もう科学部じゃなくて鼈甲部にすればいいじゃないか。部長に提案したところ、飴はどこに言ったという建設的な意見が出てきた。なんてこったい。
 何故か大量に鼈甲飴が作られていた。私はそれを何個か貰った。それをポケットに入れて科学室を後にする。もちろん、何か困っていることはない? 生徒会に出来る範囲で、という質問は忘れない。返事は特にナシ。つまらん。よって私は音楽室に向かう。
 音楽室で鼈甲飴を配る。部長さんに科学部と同じ質問をする。返事は同じ。むう。しょげていると、一人の男子生徒に邪魔だからとっとと帰れと言われた。むかっ腹なり。ご先祖様に三回お辞儀してからツーアウト満塁でスクイズを決めてから死ね! と罵倒して音楽室を後にした。
 むしゃくしゃしたので外に出た。今日は生憎の晴天なので野球部を初めとしたお外大好き体育系部活動は元気に汗水たらしていることだろう。変態だー!!

 グラウンドに向かうべく、鼻歌を歌いながら歩く。ポケットの中の鼈甲飴は吹奏楽部に配った。みんな放課後はおなかが減っているもんだ。感謝したまえ。
 ふんふん歌いながら進むと水飲み場があった。外にある水道はなんとなく不衛生な気がするが、用務員のおっちゃんが頑張って掃除しているとこを見たことがあるのでこれは私の偏見だ。
 その水飲み場に見知ったかわゆいお顔があった。
 かわゆいお顔といえば、皐月か翔くんくらいなもんである。これはナーカル碑文あたりに書いてある。実際に見た。夢だけど。
「翔くーん!」
 私は大きく手を振りながら大声上げて翔くんを呼んだ。翔くんはすぐに気づいてくれた。水を飲み終えた翔くんは口元を手で拭い、私を見据えるとほわっと微笑んだ。やめんか可愛いなあ。判りやすく数値化すると0.637皐月くらい。
「休憩中?」
「……はい」
 疲れてるのか、長く息を吐いていた。
「やよ先輩はどうしたんですか?」
「んーとね、生徒会の仕事は終わって暇だから、色んな部活を見てなんかないかなーって」
「診察ですか」
「視察じゃないかな」
「ああ、似てますよね」
「うんうん」
 通りかかった生徒がよろけた。きっと幽霊に膝裏を蹴られたんだろう。お祓いに行ったほうがいい。
「陸上部はなんか困ったことはある?」
 末端である翔くんに聞いてもしょうがないかなと言ってから気づいた。翔くんはうーんと首を傾げ、
「もっとグラウンドを使いたいって先輩が言ってました」
 と言った。甘ったれんな。
「それは野球とサッカーと平等に交代で使ってるからだめだよ。走るだけなら近所でやればいいじゃん」
 私の意見に翔くんはうんうんと頷いた。そして表情を暗くさせた。なんでやねん。
「個人的なことですが、短距離やりたくないです」
「へ? 何で?」
 私は首を傾げた。
「短距離の風景はばーって流れすぐに消えてつまらないんです。中距離はそんなことないです。長距離は長く楽しめるので好きです」
「ふーん、全然判らない世界だよ」
「よく言われます」
 小さくため息をつく翔くんは別に私の理解を必要としてはいなかった。彼もなかなか自分の世界を確立させているようです。でもきっとそれは常識的で優しいんだと思う。もちろん、比較対照は洋子だ! キョンくんには洋子と比べたら大体が優しくなるから比較対照として相応しくないと言われます。私もそう思うよ。
「じゃあ短距離やらなきゃいんじゃないの?」
 私の単純明快な意見は暗い顔で否定される。
「ぼくもそうしたいんですけど、部活の方針には逆らえません」
 まあ部活に入っているならその部活の言うことくらいは聞かなくちゃ駄目だよね。
 けど、ならどうして辞めないんだろう? もしかしてそんな考えがないのかな?
「じゃあ部活辞めたらいいじゃん」
 私の言葉に翔くんはぽかんとし、おおそれナイスアイデーア! みたいな感動的な表情をした。
「それもそうですね」
 翔くんの表情の影が一気に消え去った。
「でしょー」
 翔くんがすぐに笑顔になる。嬉しいなあ。なでなでしたい。にゅうにゅうする。
「走るだけなら他の場所でも出来ますもんね」
「うん、近所でよくジャージ姿のおじいちゃんがジョギングしてるよ。趣味ならそんなんでいいじゃん」
「そうですね」
 すっごく嬉しそうに翔くんは笑う。やだあお姉ちゃん超いいことしてるじゃん。
「はい、じゃあぼく部活辞めます」
 晴れ晴れとした笑顔が眩しいぜ。きっとこれはお日様に匹敵する。
「うん」
 私は翔くんの決断を心から祝福した。


 お日様なのは、やよ先輩もなのです。お天気コンビと名づけてもいいな。青空が、何よりの素敵な贈り物なんですよ。
 私のキャラは雨とか曇り空ばっかだからねえ。

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