「最初から、無かったことにしてしまえばいいんじゃない？」

　シュタゲ見た後に聞くセリフじゃねー……。

　My Merry Maybe、鏡編ネタバレにつき、続きに。珍しく鏡Bエンド考察（？）だよ!!
　けど、明確な答えは出ていないのでもやもやすること請け合い!!

　久しぶりにマイメリです。理由はプレイしたから!!
　Aエンドを見てきゃっきゃうふふ（*´Д` *）する前に、Bエンドでの冷たい鏡さんを堪能しよう（*´Д` *）との真っ当な動機でショートカットからBエンドを見る。

　リースとレゥを失った浩人に、鏡さんは別のレプリスを連れてきて、またレゥを起動させ、また同じことを繰り返せばいいと言う。
　渡良瀬さんと話した猫の話。三週間の記憶なんて、どうでもいい。無くたって、その猫であることには変わりない。
　けど、浩人はその三週間の記憶が大事なんだと主張している。
　そんな浩人に鏡さんは笑顔で言う。

「最初から」
　オレの言葉など気にしないように、鏡さんは続ける。
「最初から、無かったことにしてしまえばいいんじゃない？」
「無かった……こと？」
　鏡さんの声は、なぜか楽しそうでもあった。
「レプリスに心なんて、最初からおかしかったのよ」

慰めとレプリスより引用　

　どこかほっとして、嬉しそうで楽しそうに聴こえるんですよね……。自分の考えに納得できる、状況だから。
　というか、ここでの鏡さんは鬼ですね。愛してますが。

　そして最後の問いかけ。

「レプリスに、心はあったほうがいいと思う？」
　否定の言葉も、肯定の言葉も出てこない。
　最後まで、鏡さんが気にしていたこと。
　それに気づいてはいたけど、オレにはどうすることもできなかった。
「……さあ？」
「肯定もしないのね」
　振り返って、最後の言葉を掛ける。
「……しませんよ」
「そう……ありがとう」
　なぜか彼女は、そう言って微笑みを浮かべた。

否定と感謝より引用　

　最初、シナリオの前後を見ないで「レプリスに、心はあったほうがいいと思う？」なんて問いかけは鏡さんにとって、口にするだけで自殺行為に匹敵するんじゃ、と思っていました。だって鏡さんは信じたかったじゃないですか。レプリスに、心なんてないって。けどこの問いかけはそれを否定する。だから――
　まあ、杞憂です。鏡さんは、そんなつもりで浩人に聞いたんじゃあ、ない。そこはほっとしました。

「ありがとう」は心の存在を信じていた浩人が、否定しなかった、肯定もしなかったから。
　自分が思っていた通り、自分が思いたいように、レプリスに心なんていらなかったんだ。
　レゥとリースは？
　だから、あれはバグなのよ。バグのせいで崩壊した。
　あんなバグはあってはいけない。

　とでも、思ったんでしょうか。たぶん、その気持ちも鏡さんにあると思うんです。
　でもそうなら、Bエンドのあの最後の一枚絵の表情が気になる。何ていうか、寂しそうで切なそう。
　どうしてそんな表情するんだろう。自分の思い通り（ちょっと言葉が違うかも）になったのに。
　浩人くんと別れるのが惜しかった？　心を持ったレプリスの末路に心を痛めた？　なんか違う気がする。
　それにあの「ありがとう」という声が異様に優しいんですよね。鏡さんらしからぬほどに。愛してる。
　レプリスに心があることを素晴らしいなんて思っている浩人からの肯定以外の言葉だから、心底ほっとしたのかな。それもなんか違うような、けど、ちょっとはあっているような。

　あと、鏡編って鏡さんにとってはAエンドでもBエンドでも、どっちに転んでもオイシイ（ちょっと違う）ですよね。
　Aエンドだったら自分のことを受け入れてくれる人げっとに、長年の自分の悩みからの開放。
　Bエンドは長年の自分の考えのささやかな肯定。
　鏡さん自身はあまりマイナスはない。うーん、どうだろうｗ

　やっぱり鏡さんは複雑だなあ。単純な人間はそうそういませんが、輪を掛けてというかなんというか。


　最後に。
　やっぱり私はレプリスに心はいらないと思う。
　というよりも、人の形をした生命体なんて作っちゃいけないと思う。それこそ、失った臓器までだよ。そこまでだったら鏡さんもあんなに苦しまなかった。
　人間が、人間のような生命体なんて作っちゃいけない。さらに心なんて。おこがましいしいよ。
　けど、臓器まで作れるようになったら、絶対人間そっくりなのを、レプリスを作り出すと思う。それが人間だ。それは否定しない。
　けど、レプリスなんて作っちゃいけない。人間とほぼ変わらない存在なんて、人間が作っちゃいけないよ。
　倫理の問題もある。けどもっと単純なこと。
　良心の呵責です。
　恭平さんが行った通りのね。


　たまに真面目なことに頭を使ったのでつかれた。Aエンド見て萌えるしかあるまい。やっぱ私はこうでなくては。