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更新履歴と暴言を吐いて屁理屈を言うブログ
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 今日は友達のおうちに遊びに行く予定でしたが……友達が体調不良になりやがりましてね。とりあえず念を送っておこう。
 友達のおうちは猫屋敷なんだよう。にゃんこと戯れたかったんだよう。くそうくそう。
 無理は言えん。が、むかつくのでやはり念を送っておこう。

 しかし、ここ書くことないな。


 話は続きに。





 キョンくんと洋子と別れ、待ち合わせ場所へ。
 時間を確認したら一時間早く着いてた。これはどういう意味だろうか。暗号かもしれない。
 念のために、ケータイでケーキ屋の住所を出す。
 うむ、この辺りだ……。
 ケーキ。お腹すいた。ご飯は食べたと思う。ケーキ。いかん、翔くんを待たねば。ケーキ。待ち合わせは何時だったかね。ケーキ。そういや服を見ようかと思っていた。ケーキ。アインシュタインの相対性理論を打ち破ればタイムトラベルも夢ではないらしいが、私はケーキのほうが大事だ。ケーキ。
「…………」
 ええい、翔くんはまだか!!
 時刻確認! 約束の時間まであと五十五分!!
 キエエエエエエエエエエエええええええいいいいいいいいいいいいいいいいい!! と叫ばないだけの理性くらいはあるのだ。弥生さんを舐めてもらっては困る。実際舐められても困りますよ。それは皐月とリュックの特権だ。お金に換算すると、一番有名なパソコンのOSを出している会社の社長の年収くらいだ。具体的な数字は判らない。
「そうか、早く着き過ぎたのか……」
 事実を小声で口にした。しかしそれで時間が早まるわけではない。アインシュタインによれば楽しい時間はあっという間だけど、逆に辛い、苦しい時間は長く感じるそうだ。つまりそういうことだ。
 先に服を見るか? いやしかしそれではケーキの鮮度が落ちてしまう!
 ?
 我ながらさっぱり意味が判りませんな。
「うむ」
 腕を組んで仁王立ち。
 考える。
 下見は必要だと思う。店を見つけられないなんて話にならないし、もしお休みでも目も当てられない。確認すべき。
 私はケータイに住所を再度確認して、走り出した。
 食欲は何者にも勝る。きっと洋子にも勝てる。そんなものがなくとも結構勝っている。勝利条件は……私の心次第だ! あ、洋子とばっか喧嘩してるように見えるけど、ちゃんとキョンくんとも殴り合いしてるよ。ただ、最近になってこっちの戦いは体格的に不平等なので平和的にオセロとかポーカーになっている。弥生さんは実は平和主義なのだ。
 あっさりとケーキ屋さんを見つけた。大丈夫、営業している。小さい店だ。五人も入ったら窮屈になりそう。あ、奥にテーブルとイスがある。けど一組だ。狭いなー。
 私は店に入らず、店内をじーっと見つめた。穴が開くほど見てやった。実際開いたら怖い。
 休日だけあって人はいる。入れ変わり立ち変わりって奴だな。時折店に入らないでじっと見つめる私を変な目で見る人がいるが……私も変だと思うので怒ったりはしない。弥生さんは意外と寛容なのだ。
 しばしじっと見つめる。完璧に変人じゃないか。営業妨害といわれたら……買うから許してもらおう。
 というかさ、今気づいたんだけどさ。
 寒い。

 じっとしていたら寒いので、辺りを見回ることにした。風もないので走ってみた。耳が冷たくなった。帽子は被っているが、耳まで守ってはくれない仕様です。おのれ図ったな!! 寸法をな!
 脳内で一人ボケつっこみを繰り広げつつ、徘徊。なあに、十分もしたら立派な迷子さ。そのような事態に陥らないように常に住所を確認しておいた。それに弥生さんのケータイはGPSが着いているので、常に衛星から狙われているのだ! なんという重要人物なんだろう! SPをつけたまえ!! よし、将来はそういう偉い人になろう。中学校の生徒会長はその第一歩だ!! のちの歴史書に載るので、ちゃんとノートにとっておくように。
 すったらことをやっていると時間に近づいてきた。私ってば時間潰しの天才だね。アインシュタインを破壊したものとでも呼んでくれ。冗談だ。
 目的地に向かって走る。寒いけど、暖かくなるからだ。
 しかし失敗した。手袋をもってくればよかった。したらせめて手だけは寒い思いをせずにすんだのに。
 前方に翔くん発見! 相変わらずほややーんとして可愛い。持って帰りたい。
「しょおおおおおおおおくーーーーーーーーん!!」
 大きく手を振って大声上げて自己アピール。就職活動では必須です。
 私は皐月に駆け寄るリュックよろしく翔くんの元へと駆け出した。
「翔くん翔くん翔くん!」
 大声で呼ばれたので翔くんは驚いています。ごめんよ、そんなつもりはなかったんだ。
「早く着ちゃったからケーキ屋さんを見てきちゃったよ!」
「下見ですね」
 自分の行動を思い出した。いや、あれは下見という生易しいものではなかった!
「いやあ! ガン見だね!」
 これが大正解だと思う。
「じゃあすぐに行きますか?」
 苦笑して気を使ってくれる。将来は良い紳士になりそうだ。
「ううん、服を見たかったんだけど、……いい?」
 ……よく考えたら一人で見に行けばよかった。ケーキで頭が埋め尽くされるとこんなことも思いつかない。
「それじゃあ行きましょう。えっと、どっちですか?」
 私の顔がぱあっと明るくなった。鏡で確認したいくらいだ。
「こっちだよー」
 私はにっこにこの極上の笑顔で翔くんの手を取った。
 暖かい。
「翔くんの手は暖かいね」
 素直な感想。それに翔くんが握り返して応えてくれる。
 なんか嬉しいよ。なんでだろうね?
「このまま歩いていい?」


 やよ先輩の思考はせわしなく行を稼ぎやがる。ので、何個にも分けますよ。

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